池上彰のニュース そうだったのか
昨日(7/25) 19:00からテレビ朝日系で「池上彰のニュース そうだったのか!! 2時間SP」が放送されました。
朝日にしては、珍しく偏向度の少ない、かつ歴史を直視した番組だなと感じました。 おもなポイントは次のとおり。
- 1 戦争にはルールがある。
我が国の国民にはなかなか浸透していない国際法ですが、戦争には国際ルールがあり戦争開始は「宣戦布告」が、また戦争終結には「講和条約」が必要であるということをわかりやすく説明。
- 2 「国際連合」と「連合国」
実は、「国際連合」も「連合国」も「United Nations」と呼ばれ、同じものであるが、「連合国」という言い方は日本やドイツが属する「枢軸国」の敵であり、そのまま「連合国」と訳したのでは、日本が国際社会から疎外された感じになることになるから、わが外務省が「国際連合」とあたかも違う組織のごとく訳したことを説明。
同時に、いまだに国連では「枢軸国」に対する「旧敵国条項」が存在することも説明。 (旧敵国条項とは、「旧敵国」が侵略等を再現した場合、安保理の許可なく制裁できるとする条項などのことを言う。) - 3 東京裁判
A級戦犯、B級戦犯、C級戦犯の違いは、罪の重さのように勘違いされていることが多いが、本当は裁かれる容疑・罪状の違いであること。
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A級:平和に対する罪
B級:通例の戦争犯罪
C級:人道に対する罪
このうち、「平和に対する罪」と「人道に対する罪」は、第2次大戦開始以前には国際条約がなく、戦時中に作られた事後法であったこと。事後法で裁かれることは、法律上絶対にありえないこと。
また、弁護側やインドのパール判事は日本軍の行為が「人道に対する罪」ならば「原爆投下」や「東京大空襲」などは、いったい何だったのかと主張し、こんな罪などはあり得ないことを説明。
なお、後日判明したこととして巣鴨で絞首刑になったA級戦犯の人々の実際の罪状は、A級ではなくBC級の罪状にされていたこと。(この件については、出典詳細不明)
このほかドイツと日本の戦後処理の比較を解説していましたが、この件については、やや偏向がありここでは割愛します。
いずれにせよ、教条的な左翼主義者の反日・平和論とは異なり、当たり前のことを正確に分かりやすく解説した番組だったと思います。こうした歴史観が日本人全体に広く共有されれば、もう少し日本は変わってくると思われるのですが・・・。
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